いよいよ最後になりました。
長い間、ご拝読ありがとうございました。
最後に、国王のプラグポイントに対する熱い思いを綴ってあります。
ライダーハウスはペンションや民宿じゃーない
最近よく問い合わせがある。食事付で500円ですかとか、個室はありますかとか・・・。
500円で食事が付けば、大変なことだ。個室にするほど部屋はない。問い合わせてがっかりしてこないライダーもいる。来ないならいいけど、一度入ってきて見まわし、ちょっと出かけてくるといって、二度と帰ってこないライダーもいる。
こんな事もあった。夕方5時ごろ、二人ずれの女性ライダーがやって来た。ライダーハウスの鍵を開け、中を見まわし、やはりホテルに泊まると出ていった。そのあと1時間ぐらいして、凄くカッコイイ青年の二人組みがやって来た。もしこの女の子達が泊まっていたら楽しい夜になっていたと思う。
ホテルであれば鍵を閉めると、もう誰にも会うこともない。テレビがあり、エアコンが効き、ベットやシャワーがあり、自分の部屋と何ら変わりがない。
プラグポイントは個室もなくザコ寝である。エアコンは天然の風だ。でも、人とのふれあいや楽しい会話や、いい情報などたくさんの体験が出来る。旅は、すべてを楽しまなければ・・・・・・。彼女達は何かひとつ大切な物を拾って行かなかったような気がする。
どうして、今、バイクなんだろう
バイクと車の違いは何だろう。車は雨、風、暑さ、寒さをしのげる。車の中にいれば死ぬことはない。でもバイクはそのすべてをしのぎようがない。
車は乗っているというより、運んでくれるという感じがする。やはりバイクは、乗っているという感じがする。それは五感をフルに使っているからではないだろうか。
もう一つ大きく違う点は、バイクだからこそ、ピースサインが出来る。バイクだからこそ「どこから来たの?」「どこへ行くの?」とか、見知らぬ人と話が出来る。バイクを通して友達になれる。あまり苦労したくない。ダサい事はしたくない。トレンディやオシャレを好むこんな時代に、どうしてバイクに乗らなければならないのだろうか?
バイクはいつも独りである。友達とツーリングしていても、走るのは独りだ。独りで走っていると、いろいろなことを思い、考えながら走るだろう。ある時は、彼女のこと、お袋や親父のこと、友達のこと、仕事のこと、バイクのこと、うれしいこと、悲しいこと、過去のことも、未来や夢も、希望もすべて包んで走ってくれる。
苦労、無駄、カッコ悪いこと、ダサいこと、気がつかなかったこと、でもこんな中に本当の素晴らしさがある。
器やパッケージで判断するのではなく、中身(ハート)のような気がする。 宝石はそこらに転がっているわけでなく、原石を一生懸命探し、磨き上げてやっと輝き始める。バイクでの旅にもそんな想いがあるような気がする。
人に出会う感動、風景に出会う感動、シーンに出会う感動。さあ君も感動を探しに旅に出かけよう!さよならじゃなくて、See You Again。またいつか、どこかでかきっと会える。ピースで始まり、See You Again。終わりのないバイクの旅に出かけよう。
ぐずぐずしないでいつもの生活から、ほんの少しだけ飛び出してみよう。きっと何かいいことがあるはず。
勇気を出して、元気を出して、さあ出かけよう!
*あとがき*
バイク王国プラグポイントを開国して10年が経ち、ひとつの区切りとして何か残るものを書き記しておきたかった。いつもライダー達と話していることをまとめてみたが、やっと書き終わったような気がする。
出来るだけ永く、プラグポイントを続けていこうと思っている。今後も、プラグポイント物語パート2を、また出して行きたい。プラグポイントでの出来事、周辺のツーリング情報、穴場や役立つ情報をどしどし載せていこうと思っている。期待していてほしい。
九 州で唯一のライダーハウス
バイク王国プラグポイント 国王
十数年前に記したものですが、読みかえして、感慨にふけると共に、身が引き締まる思いです。
後、何年続けられるかわかりませんが、出来るだけ長く続けていこうと思います。
新しい物語はすでに、始まっています。
この物語には、終わりはありません。
私の命の続く限り。